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伝統にとらわれない香りたち

女性の社会進出がさかんになり、女性らしさを強調しすぎない香りが受け入れられたのでしょう。とくにイヴーサンローランの「リヴーゴーシュ(左岸)」という香りは右岸、つまりお金持ちの区域に住む人々が好むドレスに似合う香りではなく、働く女性、伝統にとらわれない若い女性たちのために発表した香りです。ですから、ボトルも男性用シェービングクリームのデザインや素材からヒントを得たといわれ、斬新なアルミ缶です。現代のライト感覚を最初に流行させたといえるでしょう。

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そして七〇年代後半の七七年にはそのイヴーサンローランから「オピウム」が発売されました。その名も「阿片」。衝撃的なネーミングが、発売当時問題になりました。アンバーとムスク、そしてスパイスが効いた、心を酔わせるような魅惑を持った香りです。パッケージデザインとボトルデザインはピエールーディナンというボトルデザイナーによるもので、日本の時代劇でしかお目にかかれないような、漆塗りの印龍をイメージしたものです。特徴のある香りで、アメリカやヨーロッパでは今もロングセラーを続けています。