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人の多さに辟易する街

僕はジレットの街で、両替のために自転車力車に乗って銀行に向かった。道を埋める夥しい数の力車が渋滞し、そこに車が割り込み、カオスと化した交差点で天を仰ぐ。人が多すぎるのだ。そうこうしているうちに、後ろからきた力車が僕の乗る力車にぶつかり、僕は危うく落ちそうになる。人と人の距離が短すぎ、そのストレスに辟易としてしまう。これから、この膨大な人を掻きおけるようにして旅をつづけなければならなかった。しかし息が詰まるような貧困は、その内部に少数の富裕者を生み出すものらしい。

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僕らはそんな人たちが利用するグリーンラインという高級バスの恩恵のなかで旅をしようとしていた。オフィスは市内の一等地にあった。空調の効いた待合室には、身なりのきちんとした人々が集まってくる。ダッカまで四百夕力、そこからインドのコルカタまでの国際バスは七百五十夕力、総額で二千三百円ほどの切符を買った。一日十夕力、二十夕力で暮らす人々の生活レベルからすれば、桁ひとつ違う世界である。